壁のサイディング工事の続きです。
よく、「シール(コーキング)で穴を埋めて修理をしてください。」
お客様より希望がありますが回答に困ってしまいます。

残念そうな顔をする お客様を見るのも忍びない気持ちはあるのですが
雨漏り工事に関わってきた私には安易な工事を進めれない理由があります。
今日は工事の流れの中で 出来るだけ解りやすく説明をしていきたいと思います。

まず、建てた職人さんが変わる以上、同じ材質を使って同じ図面で家を建てても
大量生産の様に寸分変わらず同じものが出来る訳ではありません。
これは「いい加減に工事を進めている」とか「手抜き工事をしているからだ。」ではなく
人それぞれ、こだわりや個性があるように工事にも個人の癖のような収まりが出てきます。

なので壁の雨漏りの原因も現場により様々ですがサイディングと
既存の透湿シート(防水紙)を剥がすと現場に関わった職人さんの
個性や癖が見えてきます。さらにそこからコアな原因がはっきりとします。

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下の写真は雨漏りがあったサッシ上部の透水シートを剥がした状態です。
 よく見ると合板を張り付けていない所が穴の様になって梁が見えています。
3Fにある浸入口の不具合箇所から透湿シート(防水紙)の内側に回り


柱と合板の隙間を雨水が通ってこの穴から水を飲みこんで部屋内に雨漏りを
おこしていました。
ここを新築時にふさいでいれば雨漏りに、ならなかった気もするのですが・・・
ん・・・ん・・・なんでやろう? (^^;)

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 でぇ、取りあえず穴に埋め木をしてシール(コーキング)で合板と柱の
隙間を埋めて更に防水テープで柱をふさぎます。
ここまでが透湿シートを張るまでの段取で

雨漏り原因に対する対策でサイデイング下地の下地といったところでしょう。
基本、ここまで対策を施すのも珍しいようですが念には念を入れて
施工するぐらいが 雨漏り修理は丁度良い加減だと思います。(^^)

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それでやっと透湿シート(防水紙)を張るサイディングの下地工事です。
透湿シート(防水紙)とサイディングの間に胴縁(木材)を
取り付けて空間を作りシール(コーキング)が切れても水が下に抜ける様に
雨仕舞を作ります。これがサイディングの通気工法と呼ばれるものです。

 透湿シート(防水紙)の上に直接、サイディングを張る工法を直貼りといいます。
透湿シートとサイディングが密着しておりシールが切れて水が回ると
サイディングの内部で水が滞留するため雨漏りを引き起こしやすいリスクがあり
15年ほど前から通気工法に切り変わってきています。

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透湿シートを剥がすときは凄く気を使います。
突然、雨が降ってきたらどうしようとか・・・
柱や梁などの躯体がボロボロに腐っていたら一旦工事を止めて
再検討する必要がある・・・

虫嫌いの私はシロアリなんかいたらたまらない・・・などなどで
工事がいったん止まったりするわけです。
今回はそのようなトラブルには見舞われずスムーズに進みました。

ねぇ、とてもじゃないけど・・・
「シール(コーキング)で穴(浸入口)を埋めて修理をしてください。」
と言われても
私が答えに困ってしまう理由が、解っていただけるでしょうか。(^^)